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震災復興支援「歌おうNIPPON」プロジェクトについて

2011/07/31更新

3月11日に起きた、東日本大震災。
被害を受けられました方々に心よりお見舞い申し上げます。
また、被災地の救援・復興のために尽力されている方々にも
心より敬意を表し、感謝申し上げます。
 
あれから5ヶ月近くが経とうとしている現在も、
未だ不自由な生活を強いられている被災地の現状を思うと
一日も早い復興と安心な生活を祈らずにはいられません。
 
未だかつてない被害の状況を知る度に、
地震発生直後から、私にできることは…と
微力ながらも、義援金や支援物資・署名などに動きつつも、
音楽家として何か出来ることはないか、と思っていた4月、
カワイ出版社の方から、
この「歌おうNIPPON」プロジェクトのお話をいただきました。
 
  まだ避難所に温かい物資が届くのが困難な3月下旬、
  避難所のテレビの前で、春の選抜甲子園に出場した
  東北の高校を応援する被災地の方達の姿をニュースで目にしました。
  ご家族を失い、家を失い、これからの希望もなく途方に暮れる中で、
  たったその数時間だけは、大きな声で応援し、
  笑ったり泣いたり悔しがったり、心熱くすることができた、と。
 
  また、避難所の体育館のピアノを弾く
  中学生くらいの男の子のニュースも見ました。
  食べ物もまだ満足に届かず、不安が続く直後の避難所。
 
  どこからともなく流れてくるピアノの音が
  人々の心の小さな癒やしとなり、
  自然と朝集まって 生演奏でラジオ体操をするようになったり、
  子供たちがピアノの周りに集まっては、
  「この曲弾いて~」
  「あの曲が聴きたい♪」
  と笑顔の輪ができ、歌声が誕生していました。
 
  ほんの一瞬の映像からは、その心中を察することも
  被災地にいない私たちには難しい状況ではありますが、
  例えどんな些細なことであっても、
  悲しみにくれる人々に、一瞬でも笑顔を与えることのできる
  スポーツや音楽の力を感じた出来事でした。
 
今回はカワイ出版社の方から「元気になる曲」というご提案で
 
  ・「TOMORROW」  (岡本真夜)女声3部
  ・「大空と大地の中で」(松山千春)混声3部
 
の2曲のアレンジをしました。
(作曲家達がこのプロジェクトに賛同し、皆が無償で書き下ろしました。
リンク先から無償でダウンロードできます。)
 
特に「大空と大地の中で」は、2005年の札幌ドームで
北海道日本ハムファイターズのファン感謝デーで 
ヒルマン元監督とデュオライブをやる機会があり、
その時に初めて聴いた曲でした。
(彼は日本語で朗々と歌い上げ、見事な歌声でした!)
 
札幌ドームが大合唱となったこの曲、
当時の私には、あまり歌詞の意味などはわかりませんでした。
しかし今回震災後に聴いた時、自分の胸に響くものが一層深くなり、
思わず涙が止まらずに、その思いのままに書き上げました。
(編曲や演奏についての詳細はリンク先のページをご覧下さい)
 
私たち音楽家ができることは
直接的に、生活の保証や安全に結びつくものではないかもしれませんが
こうして曲を書くことで、多くの方が歌って下さり、
その歌声が被災地のみならず、
悩める日本中の人々の心に届くことを願ってやみません。

被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げますとともに、
家族として暮らしてきた動物達も、
また共に生きていける日が来ることを心より願いつつ…。
 
(Harumi Misawa)

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